グランシャリオ(北斗星食堂車)

北斗星の食堂車は先ず、予約をしている人のディナータイムとして21:00まで時間が取られていて、21:15頃からは「パブタイム」として予約なしで軽食が食べられる時間になるそうです。
軽食と言っても、ビーフシチューや煮込みハンバーグとかあるみたい。
車内をプラプラしていると、7号車が食堂車で6号車がサロンカーになっているのですが、サロンカーから人がはみ出していました。
これは、みんなパブタイム待ちなのだろうか・・・。
サロンカーにも行けないな・・・。
暫くして車内放送で、パブタイム開始が告げられました。
そして、「現在は、お待ちのお客様で満席になりました。」と。
そうか・・・。
パブタイムは23:00までで22:30ラストオーダーみたいなので、21:45分頃もう一度行ってみました。
サロンカーは大人気で人が沢山います。
車内販売をしている人に、これは軽食待ちの人なのかと聞くと、
「それで待っておられる方もおられるでしょうね。食堂車の係の者にお伝えいただければ良いのですが、今の時間だと・・・。ちょっと厳しいかもですね。」と、言われました。
取り敢えず、行ってみようか。
係りの人に伝えると、
「10組様がお待ちですので、ラストオーダーの22:30にご案内できない場合はお断りさせて頂くのですが、宜しいですか?」って。
その時は仕方が無い。
「では、6号車側でお待ち下さい。」と言うこと。
サロンカーは座る場所がなく、客室前まで人がたむろしている状態。
一度部屋に戻って、程よい時間に戻ってこよう。
食堂車のお客は、皆、まだ食事を待っていた。
そして10組待ち。
ワゴンの人が言っていたみたいに厳しいのかもな。
30分ほどしてサロンカーに戻ると、まだ人がわんさか。
全然進んでないのかな・・・。
人の顔まで見てなかったから、どうなのかわからない。
あ。席は空いてる。サロンカーで待つ事に。
お客は口々に、「もう時間がない。無理だ・・・。」と残念そうな話をしています。
その時は仕方ないじゃない。ま、取り敢えず待ちましょ。
係りの人が呼びに来ました。
「2名でお待ちの○○様居られますか?」と呼ばれると、
ウォ〜!と歓声が上がりました。
「ギリギリのギリだ!22:29!ヤッター!」と。
まるで何かの抽選に当たった様に。
いや、そうなんでしょうね。
隣に座っていた客は、
「22:30だ・・・。戻ろう・・・。」って寂しそうにしていました。
食事の予約も取れず、パブタイムに賭ていたのにダメだったって感じなのかな・・・。
少し可哀想に思います。
そんなこんなを眺めていたら、
あれ?私の名前が呼ばれた。
何で?
こんなに心待ちにしている人より先に呼ばれる事なんて・・・。
「お戻り下さい。」って言われるんだな。丁寧に。
と、思っていたら、
「どうぞ。」って。
良く解らない。私の勝手な妄想だっただけか?
席について、メニューを見ていると、隣の客が、
「本当に時間ねぇな!5分位で食べないとだな!」って話をしています。
みると名前を呼ばれて歓声をあげた人達でした。
確かに特殊な状態ではあるけど、だからと言って、そんなに分刻みでシビアに、
「はいダメ〜!」みたいに食べてる最中の皿を無理やり下げられるって事はないんじゃないかな・・・。
ま、いいや。
注文を聞きに来ました。
隣の2人組から聞かれます。順番ですから。
「ビーフシチューと・・・。」
「すみません。ビーフシチューは売り切れてしまいました。」
売り切れ・・・。そりゃあるわな。
ビーフシチューは品切れか。
「それじゃ、煮込みハンバーグは・・・。」
「煮込みハンバーグはありますよ。」
ハンバーグあるのか。昼食べたんだけどな・・・。
と、聞いていると、他の係りの人が、
「ハンバーグ売り切れね。」と伝えに来ました。
「すいません。ハンバーグも売り切れです。」
結局、隣の客はワインとソーセージの盛り合わせを注文しました。

私はカレーにしました。
カレーは干しぶどうで少し特別感がでてますね。
美味しい欧風カレーです。
然し、食堂車の雰囲気って言うのは初めての事なのでなんですが、ノスタルジーを感じます。
とにかく、『列車に乗って食事をちゃんとする』って事があり得ないことだから。
列車は目的地に行く為の移動手段で、それも、今ではすこぶる早く、東京から鹿児島に行くにしても、半日あれば行ける。
『究極の非日常でノスタルジックだな・・・。』なんて、北斗星の食堂車で思ふ。