高松二郎ミステリーズ

国立近代美術館で行われている高松次郎展「高松次郎ミステリーズ」を見に行ってみる事にしました。

全くこれまで見た事なない作家さんですが少し興味があったので・・・。

高松二郎さんとは、どういう作家さんなのだろうか・・・。
高松二郎(1936-1996)
「1960年代から90年代まで、現代美術の世界をクールに駆け抜けた男のミステリーを、この冬MOMATが解明します。」という解説。
「作品は時期によって見かけも素材もばらばらです。そして、そのことが「高松次郎」というアーティストを少しわかりにくくしてきました。
背後に一貫したつながりがひそんでいるのです。」
解説を読んでも良く分からないですね。
実際見てみるのが一番です。
はてさて、どんな作品を残しているのでしょうか。
展覧会は3パートに分かれていました。
展示されていたものとしては、こんがらがったヒモ、光と影を題材としたもの。
おかしな遠近法のオブジェに、こんな事にはならないよな・・・と、感覚的に思う、たわんだ布。
写真を撮った写真など。
単純さと複雑さが織り混ざった作品が多いそうです。
影を題材にした作品は、観覧者も体験できて、写真撮影も可でした。
そう言えば、何かで読んだことがあるけど、
「3次元の物を3次元で表すのは、大体の知能があれば真似て作ることが出来るが、3次元の物を2次元で表すのは、より高度な知性を持った人間のみが行える高度な行為である。」なのだとか。
次元を変えて表すのがどれだけ高度なのかという話です。
この影の作品は、人の認識の中にある2Dの影のイメージを前面に押し出し、また、立体をも動きの中で想像させるという、かなり高度な芸術だと思いました。
それら以外にも、立体でありながら、わざわざ遠近法を使っている作品であるとか、かなり頭を混乱させるものとか、結構面白く見れました。
こんな作家さんが日本にはいたのですね。

MOMAT コレクション

同時開催していた、国立近代美術館の所蔵品展もあわせて見ることができました。
「写真撮影禁止」のマークがない作品は、自由に写真も撮ることが出来る展覧会でした。

1日で見るには結構なボリュームがありました。
原田直次郎『騎龍観音』
和田三造『南風』
なんだか好きだなぁと思う作品が沢山ありました。
中でも、藤田嗣治の作品は物凄く衝撃を受けました。
『自画像』なんて、大正年間の作品としては物凄くキャッチーだし、『猫』は、古い時代の猫や色々な時代の描き方の猫が遊び回るなんとも面白い作品でした。
近代美術もなかなか面白かったです。
また、こういう展覧会があったら見に来てみよう。